緑内障

40歳以上の17人に1人は緑内障と言われています。

気になる緑内障についての項目をクリック

  • 緑内障とは
  • 緑内障の主な症状
  • 緑内障の手術
  • レーザー治療
  • 緑内障との付き合い方 

緑内障とは

視神経と視野に特徴的な変化がおきることを緑内障の定義としています。
眼の中には涙とは別に房水といわれる水が流れています。
房水は虹彩の裏側にある毛様体というところで作られて瞳を通って水晶体の前をとおり、虹彩の付け根にある隅角というところから滲み出ていきます。
房水には角膜や水晶体といった部分に血液のかわりに栄養をおくったり排出したりする役割があります。また、よく見えるためには眼の形状を保つ必要があります。
それで眼にはある程度の圧力が必要となり、眼圧を一定に保つということが重要になります。

緑内障とは

この圧力と房水の流れには密接な関係があります。何らかの原因で房水の産出と排出がアンバランスになると眼圧は上昇します。眼圧が上がると視神経乳頭という神経線維の集まりを圧迫されて陥凹し、視野に見えないところが出てきてしまいます。また、眼圧が正常でも視神経が圧力に耐えられないと同じ事が起こります。

  • 原発開放隅角緑内障
  • 閉塞隅角緑内障
  • 正常眼圧緑内障
  • 続発緑内障

■原発開放隅角緑内障(げんぱつかいほうぐうかくりょくないしょう)

房水の排出口である隅角は開いているのですが、目詰まりしたような状態になっているために眼圧が高くなって引き起こされます。大部分が40代以上で発病し、高齢者になるほど多くなります。

【治療方法】
薬物療法→レーザー線維柱帯形成術→外科的手術

ポイント

必ずしも“眼圧が高い=緑内障” ではありません。一般的な眼圧の正常値は10~21mmHgといわれています。しかし、眼球には個体差があり、その人の視神経がもともと圧力に弱かったり、加齢によって弱くなったりすると、たとえ正常といわれる眼圧でも緑内障になります。逆に、21mmHg以上の高眼圧であっても、視神経障害や視野障害を発症しない“高眼圧症”というケースもあります。高眼圧症は将来的に緑内障になりやすいといわれており、慎重に経過を見守る必要があります。いずれにせよ、“その人の目にあった眼圧を保つ”ということが大切です。

緑内障の主な症状

緑内障は、自覚症状がでづらく、早期発見が難しい病気です。
以下のチェック項目の他にも、40歳を過ぎたら年に一度の定期健診をおすすめします。

検査で緑内障の疑いがでた 血縁・家族に緑内障がいる 自覚症状がないため検査をうけたい

治療

急激な眼圧の上昇による“緑内障発作”の時以外では、基本的に薬物による治療が第1選択といえます。レーザー治療や外科的手術を受けた場合でも、眼圧を一定に保っていくためには日々の点眼や内服などの薬物治療を継続的に行うことが必要といえます。

■緑内障の種類やその人にあった治療の選択

・薬物による治療(点眼薬、内服薬、点滴など)
・レーザーによる治療(レーザー虹彩切開術、レーザー線維柱帯形成術(ALT・SLT)、レーザー毛様体破壊術など)
・外科的手術による治療(線維柱帯切除術、線維柱帯切開術、虹彩切除術、隅角癒着解離術、インプラント手術、毛様体破壊
 術など)

ポイント

治療方針についてしっかり話し合うことが大切。目の状態をしっかりと検査して把握し、ライフスタイルなども考慮して治療方針を決めることが緑内障治療の基礎といえます。医師は処方した薬の種類や量と検査結果を照らし合わせながら治療方針を決定・修正していきます。毎日の点眼や薬の服用は、意外と面倒で患者様にとって負担に感じるかも知れませんが、指示されたとおりに点眼、服用を行うようにしてください。

レーザー治療

  • レーザー虹彩切開術(=レーザーイリドトミー)
  • レーザー線維柱帯形成術(=レーザートラベクロプラスティー)
  • 最新レーザー治療SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)

閉塞隅角緑内障のほとんどは、虹彩と水晶体のあいだが狭くなって房水が後房に溜まってしまい、虹彩の根元が隅角をふさいだ状態になります。そこで、虹彩にレーザーで小さな孔(あな)をあけて房水が前房へ流れるバイパスを作ります。外来で簡単に治療でき、安全性も高い治療法です。閉塞隅角緑内障による急性発作が起きたときなど、すぐに眼圧を下げる必要がある場合に行われます。

レーザーで虹彩に小さな孔(あな)をあける、孔(あな)を通って房水が流れやすくなる

ポイント

少しでも負担にならないような治療の選択を。毎日の点眼や薬の服用は、意外と面倒で患者様にとって負担に感じることも多いようです。最新の開放隅角緑内障レーザー治療“SLT”は、目に対するダメージが少なく、高い効果で繰り返し治療が行えるレーザー治療なので、薬の追加や手術の必要性をなくしたり、遅らせたりできるなどが期待できます。少しでも患者様の負担を軽減できる治療法を積極的に導入・提案していくことが、良好な治療結果と患者様の生活の質の向上につながると考えています。

緑内障との付き合い方

40歳を過ぎたら
年に一度の定期健診を

40歳を過ぎたら年に一度の定期健診を

緑内障は、早期発見がなによりも大切。年に1度、誕生日に眼科の検診を受けましょう。また、遺伝的要素も強いといわれているので親族内にこの病気の人がいるときは注意が必要です。

通院を欠かさないことが
重要です

通院を欠かさなことが重要です

緑内障と診断されても、自覚症状が少ないうえ治療の効果も見えにくいため、自己判断で通院をやめてしまう人が多く見受けられます。視野に異常が起きたら、それを回復させることはできません。病気を正しく理解し、欠かさず通院するようにしましょう。

気持ちを明るく
持ちましょう。

気持ちを明るく持ちましょう。

失明と結びつけて考えられることが多かった緑内障ですが、最近では早期発見と適切な治療によって、一生の間、十分に視野と視力を保つことができるようになってきています。現在なお、緑内障に関する研究は進められており、将来的にはよりよい治療法が確立される可能性もあります。もし緑内障だと診断されても、病気を正しく理解して気持ちを明るく持つように心がけましょう。

ポイント

“緑内障と上手に付き合っていく”というスタンスが大切です。緑内障は“失明に至ることもある病気”であることは確かです。しかし、早期に発見して適切な治療を行えば、ほとんどの人が点眼薬や薬の服用だけの治療で、日常生活に支障をきたすことなく生活していることも事実です。まずはご自身の眼について関心を持っていただき、定期的な検診を受診されることをお勧めします。緑内障だけではなく、他の眼疾患の早期発見にもつながります。また緑内障は、“レーザー治療や外科的手術をしたから完治する”というものではなく、毎日の地道な治療・ケアが必要な病気です。負担の少ない治療で、緑内障と上手に付き合っていくことが治療のポイントといえます。

まずは診察をご予約ください。診察・ご相談のうえ最適な治療をアドバイス致します。

医療法人風航会 大和中央眼科 JR「大和駅」より徒歩1分 046-200-7113

〒242-0021 神奈川県大和市中央4-1-2 近藤ビル5F
診療時間:午前 9:00~12:00/午後14:00~17:00  ( 受付は15分前に終了します )
休診日:木曜日午後・金曜日午後・日曜日・祝祭日
*火曜午後・水曜午後は特殊外来となります。

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